どうも、あおやんです( ´ ▽ ` )ノ
大人になったら一度は通る道とも言われている試練、「マルチビジネス勧誘」。
勧誘する側じゃないですよ、される側ね。
普通に社会に出て何十年と生きていると、高確率で1人はマルチビジネスやってる人間に出会います。
ただそういう人にもいろんなタイプがいて、あまり熱心に活動していない人や、ガチでどっぷり浸かってしまっている人など様々です。
このうち、ガチで浸かっちゃってる活動熱心タイプの方にあたってしまうとなかなか面倒な展開になるんですね。
今回は有名マルチビジネスの一つである「アムウェイ」のガチユーザーにロックオンされた時の話をしてみます。
以下目次です。
- アムウェイにおける定番の勧誘手口
- なぜか先輩の家に連れていかれるアムウェイあるある
- 「先輩」に会うまでは不自然に伏せられるアムウェイ情報
- 意識高い系アムウェイ女の家に連れていかれる
- アムウェイの「権利収入」について熱く語られる
- お約束の「アムウェイ洗剤」デモンストレーション
- アムウェイにどっぷり浸かってしまっているNさんの悲劇
- ネットでのアムウェイ酷評の嵐
- 友人を金儲けの道具に使ってはいけない
アムウェイにおける定番の勧誘手口
これは昔々、私が人生の転落期を生きていた頃の話です。
私はとあるパチンコ屋さんの短期派遣をしていたのですが、その時に仲良くなった直バイトさん(仮名・Nさん)がマルチビジネスの王道・アムウェイの会員でした。もちろん、それについて始めは伏せられていましたが。
このNさんは当時34歳・バツ1の女性で、休憩時間がよく被っていたことから仲良しに。
ある程度プライベートな事も話し合うようになった頃、お互いの金銭事情についての話題もするようになっていました。
私はこの頃本当にお金が無くパチンコ屋のバイトだけではやっていけなかった為、掛け持ちしようかな〜と悩んでいることをNさんに打ち明けました。
するとNさんは「いい副業知ってるんやけど、紹介しようか?」と言ってきました。
私はまだこの頃マルチビジネスの類についてはよく知らない無知な頃でしたから、「本当ですか?ぜひお話聞きたいです!」と普通に飛び付いちゃったんですね。
Nさんからしたら、まさに釣り針にかかった魚というやつでしょう。
その後お約束の「説明するから一度ご飯行こう!」→「紹介したい人がいるんだけど…」コンボへと繋がります。
なぜか先輩の家に連れていかれるアムウェイあるある
Nさんとの初めての食事会の日。私にとっては歳の離れたお友達ができた感じでウキウキでした。
待ち合わせ場所にてNさんと合流し、いざお食事へ。ところがNさんはなぜか近場の飲食店ではなく、車で1時間以上かかる別の街へのドライブを提案してきました。
てっきりその街にNさんおすすめの飲食店でもあるのかと、疑うことなくNさんの車に乗り込みドライブに同行する私。
その道中、Nさんはなんだかよくわからない事を言い出します。
「あのね、ご飯食べた後、会ってほしい人がおるねん。私がやってる副業の先輩で、めっちゃ凄腕の女性やから、その人に色々話聞いてみて?」
当時はマルチビジネスの勧誘の手口について何も知らなかった私。
何よりNさんを信用しきっていたので、「まあ、女性の知り合いなら大丈夫かな…まさか同じ職場の仲間を犯罪沙汰に巻き込んだりはしないだろう…」と違和感を感じながらも付き合う事にしたのです。
いやあ、無知って怖いですね…
これだけ完全アウトのテンプレワードを並べられても普通に信用して付いていっちゃったんですから。
「先輩」に会うまでは不自然に伏せられるアムウェイ情報
Nさんの先輩の家に行く前に目的の一つである腹ごしらえをする為、先輩宅付近のファミレスで食事をとることに。
紹介したい副業とはどういうものなのか話を振っても、なぜかこの時点では何も教えてくれないNさん。「私が言うより先輩の説明の方がわかりやすいから、まだ秘密」の一点張りでした。
今にして思えばNさんもまた、先輩を本当に信じ切っていたのでしょう。先輩の力を借りれば私を落とせると踏んだ訳ですね。
意識高い系アムウェイ女の家に連れていかれる
食事を終えた後、ついにNさんの先輩宅へ。
連れて行かれた先はいかにもお金持ちが住んでいそうな一軒家で、中からめっちゃ美人でオシャレな装いをかましたセレブっぽいお姉さんが現れました。
なぜか家の中でベレー帽を被っていたことを強く記憶しています。
ベレー帽についてツッコミたい気持ちを抑え、とりあえず「副業」の詳細を教えてもらうことに。
Nさんの先輩(以下・先輩)は、副業の詳細を語る前に、私にこう質問してきました。
「あおやんさんはさぁ…叶えたい夢とかある?」
そりゃあ夢、たくさんありました。その当時は元彼と復縁したくて仕方なかったし、お金ももっと稼げるようになりたかった。
その事を伝えると、先輩は「自分の意識次第で夢は引き寄せることができる」といった事を、いかにも意識高い系っぽい感じで語ってきました。
意識高い系の人って総じて「潜在意識」「無意識」の類を味方に付けようとする傾向にあります。この先輩も、まさに同じタイプの人でした。
あんなもんに頼らず現実を見て、身の丈に合った生き方をする方が、結果的には幸せになれるのではと思いますけどね。
アムウェイの「権利収入」について熱く語られる
先輩は私の「もっとお金稼げるようになりたい」という夢に着目し、「権利収入」の大切さについて熱く語り始めました。
権利収入は労働収入と違って、時給で働くよりもはるかに割が良い!
時間も自由に使えるようになる!
心に余裕ができて、元彼との恋もうまくいくようになるかもしれないよ!などなど。
で、その権利収入を得る方法の一つとして、初めて「アムウェイ」というワードが登場します。
アムウェイを始めたおかげで私はこんなにお金持ちになれた。大きな家を建てて、時間も自由に使えるようになった。などなど。先輩の武勇伝は止まりません。
続けてアムウェイの仕組みやアムウェイの素晴らしさなどを細々と語り出す先輩。
何も知らない私から見て、自身の成功体験を語る先輩の姿はそれはそれは輝いて見え、人生を謳歌している成功者そのものでした。
そして先輩は畳み掛ける様に「一緒に成功しませんか?」と私に持ちかけてくる訳です。
まずターゲットの夢を聞き出し、それから自身の成功体験を話し、「共に頑張ろう!」と持ちかける。なるほど、なかなかの策士さんですね。
ただ残念なことに、基本人間関係めんどくさがりである私にとって、人と人との繋がりが成果に繋がる「ネットワークビジネス」系は、最も苦手とするビジネスの仕組みでした。
人と深い関係なかなか築けないタイプだしw
アムウェイの仕組みに適さない性格の私は、この手のビジネスを持ちかけられても「なんか、面倒くさそう…」としか思えませんでした。
「はい!ぜひやりたいです!」とはならなかった訳ですね。
お約束の「アムウェイ洗剤」デモンストレーション
話がひと通り終わった次、アムウェイの製品がいかに素晴らしいかを説明し、ターゲットに入会を促す為のお約束イベント「洗剤デモンストレーション」が始まりました。
この時点で私のテンションはすっかり下がっていました。「なんか面倒くせえ副業紹介されちまったよ…」という気持ちでいっぱいです。
しかしこの空気を壊して帰るわけにもいきません。とりあえずこの場は適当にやり過ごして回避する作戦でいくことにしました。
ただ、アムウェイって製品自体はいい物作ってるんですよね。(売り手の大多数がアホなだけで)
例の洗剤自体はそんなに悪いものでもないと思います。あのデモンストレーションはイカサマらしいですけどね。
アムウェイにどっぷり浸かってしまっているNさんの悲劇
洗剤デモンストレーションが終わった後、とりあえず登録だけでもしていかないかと持ちかけられるあおやん。
正直「登録くらいなら付き合いでしといてもいいかな…」という気持ちも無くはなかったんですけど、それでズルズル引き込まれて面倒な事にもなりたくなかったので、「ちょっと考えさせてください」とだけ伝えることで、その場は無事お開きに。
そしてその帰り道。
私も当時はまだ車のローンが残っていた為、「初期投資とは言えアムウェイ製品にお金をかけるのはキツイので、登録するのはやめておく」と言うことをNさんに伝えました。
それに対し、Nさんはまさかのカミングアウトをかましてきました。
「大丈夫、私もね、アムウェイの為に100万くらい借金してるねん。やけど、この仕事してたらきっとすぐに返せると思うから!」
え…アムウェイの為に借金??
初期投資とはいってもね…あまりに本末転倒でびっくりしました。仮に儲からなかったらどうするつもりなのか。
最悪借金だけが残ってしまっても良いほど、この人はアムウェイに惹かれてしまったのだろうか…
悲劇だ…こんなのは悲劇すぎる…
よくよく話を聞いてみると、どうもNさんは彼氏の勧めでアムウェイを始めたそうです。彼氏がハマっていて、しかもそれなりに稼げている姿を見て影響されてしまったのでしょう。
大好きな彼氏に巻き込まれる形で、マルチビジネスの世界に足を突っ込んでしまったNさん。
彼氏にしても先輩にしてもなまじ稼げてしまっているだけに、「この人達が稼げてるんだから、私だっていけるかもしれない」という悲しい向上心がNさんに芽生えてしまっているのだと思いました。
ネットでのアムウェイ酷評の嵐
その日はなんとか過度な勧誘までは受けずに済み、Nさんと別れて帰路についたあおやん。
帰ってからアムウェイの評判についてネットで調べてみました。こういうのはやっぱりネットの評価を見てから検討するのが良いだろうと。ぶっちゃけめんどくさいからパスしたい気持ちでいっぱいだったけど。
そしたら見事に黒いエピソードだらけ。
「悪徳宗教と似たようなもん」
「友人を無くす副業」
「最悪借金だけが残る」
「洗脳されるとなかなか抜け出せない」
「一度足を突っ込むとセミナーやら商品イベントに参加させられズブズブの関係に」
「アムウェイ破産」「アムウェイ離婚」なるものも存在するようです。
アムウェイそのものが悪という訳ではないと思いますが、なにせユーザーの質が良くない為に悪いイメージばかりが付いてしまっている模様。
何よりこの手のマルチビジネスの恐ろしいところは「抜け出せないところまで対象人物を引きずり込んでしまう仕組み」にあるのでしょうね。やめたくてもやめられない立場に自然となってしまう。
ネットでのアムウェイ酷評の嵐を見て、私はNさん達と距離を置くことを決意しました。
一度断ったとはいえこのまま交流を続けていたら、事あるごとにアムウェイの話を持ち出され、じわじわと巻き込まれてしまうかもしれないからです。
アムウェイそのものがしがらみになる生き方なんてまっぴらですし、何より世間体の悪さも気にしちゃうタイプなので、こんなもんに手を出したら自分の性格上、きっと損にしかならないと判断しました。
幸いパチンコ屋の派遣バイトもすぐに終わりを迎えたので、それからはNさんに出会う機会も無くなりました。
ただパチンコ屋を退職した後、Nさんから一度だけ着信があったのを覚えています。
申し訳なく思いつつも、その着信は無視しました。話の内容はだいたいわかっていたし、これ以上連絡を取り合ってもお互い不毛でしかないのですから。
友人を金儲けの道具に使ってはいけない
アムウェイユーザーは脈が無いと悟った相手からはスッと離れていくそうで、その後現在に至るまでNさんから連絡が来ることはありません。あおやんの数少ない女子友が減っちゃったという訳ですw
それにしても友達がマルチビジネスにハマってしまうなんて一種の悲劇です。大抵の場合、どうしても距離置かないといけなくなってしまうから、仲良ければ仲良いほどつらい。
20年以上付き合いのある親友は、この手のマルチビジネス系が大嫌いな人間なので安心しています。(最近昔の友人に◯ュースキンに誘われても完全シャットアウトしていたらしいw)
ただ、この◯ュースキンにハマってしまった子は私の学生時代の友人でもあったので、ちょっとショックなんですけどw
ともかくマルチビジネスに手を出すなら、身近な友達無くすことは覚悟しておいた方がいいでしょうね。
それが嫌なら完全に秘密で入会し、身内や友人は誰1人勧誘しないと決意してからやるべきでしょう。
一歩違えばあおやんの友人になっていたであろうNさんは、はたしてアムウェイで成功することができたのでしょうか?
100万の借金を返済することはできたのでしょうか?
いまだにその点だけが気がかりなのですが、知らない方が幸せなのかもしれません。