アオヤンログ

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漫画「宝石の国」を107話まで読んだ感想文【超ネタバレ有り】

どうも、あおやんです。

コミックDAYSで「宝石の国」が最終回一個前の107話まで無料で読めたので、今回はそれの感想をネタバレたっぷりにして語っていきます。

 

今週には最終話が出るらしいしこの機会にいっちょ読んどくか〜なんて思った人へ。

 

心が疲れてる時は読まん方がいい。後でつらいです。

あと推しキャラ作らん方がいい。後でつらいです。

 

読むならサクッと流し読むことをおすすめしたい。深掘りするかは自己責任。いろんな意味で危険だこの漫画は。

 

内容が複雑なので所々解釈違いはあるかもしれませんがご了承ください。

 

漫画「宝石の国」のおおまかなストーリー

いきなりネタバレですけど、人間という種族が滅びた後のはるか未来のお話です。

 

人類が滅亡した後、長い年月をかけて人間を祖先とする以下3つの種族が生まれます。

①宝石→人間の「骨」の部分

②月人→人間の「魂」の部分

③アドミラビリス→人間の「肉」の部分

 

これの「宝石」である主人公フォスをメインとした宝石組視点で話が進んでいきます。

 

宝石たちの日常と金剛先生の謎

物語スタート時点では宝石と月人は対立関係かつ戦争状態。負けた宝石は月人に捕らえられて「月」へと連れていかれます。

 

しばらくは宝石たちの日常および月人とのバトル回が続く中、宝石たちのまとめ役である「金剛先生」の素振りが怪しいといった伏線も序盤から撒かれている点に注目。

 

この金剛先生の違和感にフォスもだんだんと気付き始めます。そして金剛の素振りを監視してるうちに「この先生なんか月人と関係してそうなのに隠してるわ」と、慕い続けてきた金剛に疑念を持つようになっていくのでした。

 

問いただしても金剛は何も答えてくれないので、フォスは自ら月に乗り込み月人と対話を試みる作戦を決行。そこで金剛先生の正体と月人の本当の目的を知ることとなります。

 

金剛先生の正体

結論から言うと金剛先生ははるか昔に人間に作られた機械で、祈りの力で月人・宝石・アドミラビリスを無に送ることができる存在でした。

 

月人の目的は無になる(成仏?)ことなので、なんとしても金剛先生に祈ってほしいのだと。

 

だけどもある「不具合」が原因で、金剛は祈りパワーを発揮できない模様。

 

そこで月人達は金剛にとって大切な宝石たちを攻撃し奪うことで、彼の心を煽って祈らせようと画策…というのがこの戦争の真の姿だったようです。

 

フォス闇堕ち

「じゃあ先生に祈らせれば戦争終わるし仲間も戻ってくるやん」と考えたフォスは、月人に一時的に協力することに。しかし彼もここら辺から情緒がおかしくなっていきます。

 

その後もフォスは金剛先生を祈らせるために色々な手段を取るもののうまくいきません。

 

さらに捕まった宝石たちの修復も完全には叶わないと思い知らされ、その他の不都合やストレスなども重なりフォスはどんどん狂っていきます。

 

最終的には「邪魔をしてくる宝石たちを壊してでも先生に祈らせる」「金剛さえいなければ」と考えるほどの闇堕ちっぷりを見せるフォス。(フォスがこうなるきっかけを作ったのはエクメアであることが後にわかるんですけど)

 

彼についてきた宝石たちとともに、生まれ育った「宝石の国」へ攻め込み最終決戦へ。

 

最終決戦

かつて仲間だった宝石をどんどん壊していきながら金剛先生のもとへ向かったフォスは、金剛に祈って欲しいと頼みます。

 

しかし機械としての不具合が残ったままの金剛先生。祈ることはできないと改めてフォスに伝えました。

 

フォスは「なら壊れろ」と金剛に向かって叫びます。 人間の要素を含む存在による命令?が機械停止の合図だったようで、彼は本当に壊れてしまいます。

 

最期に金剛に託された右目をはめたフォスは「金剛先生の役割を受け継ぐ者」として、1万年かけて彼の記憶をインストールしていくことになるのでした。(=いわば神のような存在になる)

 

そして最終決戦でフォスに砕かれた宝石たちは月に連れて行かれ、他の宝石やアドミラビリス達とともに月人として転生。

 

宝石としては元に戻ることが不可能だったアンタークら硬度の低い宝石たちも、月人としてならほとんどが復活できるのでハッピーエンド。(フォスの中にいるラピスは仕方ないで済まされる模様)

 

「全員月人化」「フォス神様化」により、長く続いた戦争がやっと終わりを告げました。

 

神様になったフォス

さらに1万年が経ち、完全に神様的な存在になったフォスの力でついに祈りが発動。これによって登場人物のほとんどは無に送られました。

 

ここで終わりに向かうのかと思いきや、まだ話は続きます。

 

気の遠くなるような年月をひとり孤独に過ごしていたフォス(神)は、無機質生命体である石ころと出会い会話ができるようになります。

 

さらに「人間」の部分が無かったため無に送られていなかった金剛先生の兄貴ロボットの残骸との出会いもありました。

 

今度は石ころ達や兄機と何万年といった長い時間を過ごすフォスでしたが、彼らのいる星が太陽衝突によりついに消滅を迎えることを知ります。

 

月人がはるか昔に用意していた脱出ポッドを見つけた石ころ達と兄機は乗り込んで脱出しようとしますが、フォスはここで惑星とともに消滅する道を選びます。

 

兄機はフォスの宝石だった頃の一部を抜き取り、新しい惑星へと連れていくことにしました。そして惑星と共にフォスは消滅。

 

その後、新しい惑星に降り立った兄機たちのシーンで107話は終了。

 

 

…こんな感じです(長い)。

さて最終話、いったいどうなるのでしょうか。

最後のフォスの欠片はどういう形で進化していくのか。

月刊アフタヌーンって本屋で立ち読みとかできるのかしら。

 

ざーっと107話まで読んだ感想

いや〜〜〜〜〜なんだこれフォス報われなさすぎやろ可哀想とかそういう次元じゃねええええ。

 

確かにフォスにも序盤からいろいろ落ち度はあったと思うし、読んでて「お前ちょっと自己中すぎるやろ」と思うとこも多かったけどさあ。

 

その代償が同胞達から憎まれて身体を何度もボロボロにされて月人に都合良く利用されて1万年ひとりぼっちで神になって生き続けることってさあ。あまりにもさぁ…

 

最初から読み込んでもよくわからん&メンタルダメでかそうだったので最初は一晩かけて流し読みました。その後wikiとかで情報補完しつつ読み直してる最中ですけど、ほんと内容を理解すればするほど主人公が報われん話です。

 

タヒぬ=無になる=救済みたいな考え方がフォーカスされてるのもあり死生観めちゃめちゃ養われる話なので、タヒへの恐怖が強い時に読むと救いになって良いかもしれません。自身がもう長くないと悟った時に読みたい漫画TOP10くらいに入ると思う。

 

反対に、心が弱ってる時に読むと衝動的にコロっと逝っちゃいそうな危うさもある話なので「病んでる時はマジで読むな」と。

 

キャラクターの感想

主人公含めて「嫌いではないけど好きにもなれんキャラ」が多すぎますw 宝石も月人も悪い意味で人間臭い部分あって。

 

もう推しとか作らん方が精神衛生上良い話なのでキャラについては淡々とした気持ちで眺めていましたが、読み返すとそれなりに魅力も感じてきたので登場キャラ達についての雑感でも。

 

フォス(フォスフォフィライト)

硬度が低く壊れやすい宝石なので、話が進むにつれて改造で外見がどんどん変わる主人公。見た目だけで推すと泣きを見ます。

 

この物語は最初から最後までフォスの話だったんよなーと思い知らされますよね。現代版創世神話って言えばいいのかしら。

 

序盤から自己中で周りを振り回す存在であることは度々示唆されてますが、だからといって終盤までそのままだなんて。

 

終盤で金剛先生を壊すその瞬間まで、ずーっと純粋さ故の利己的な考えで突っ走ってるの怖すぎる。主人公やぞお前。進撃の巨人のエレンでももうちょっとマシやぞ。

 

知性の高いラピスの能力を引き継いでいなければこんなことにはならなかったのでしょうかね。というかフォスがああなった原因の多くはエクメアにあるという解釈でよろしいか。よろしいですね。

 

最後に人間部分が残るフォスという存在は消え去りますが、兄機の活躍で「フォスフォフィライトの純粋な部分」だけは新たな星に連れていってもらえたわけで。最終話でなんらかの救済があってほしいですね。

 

シンシャ

フォスの親友かライバル枠になるんかと思いきやそんなことはなかった。

 

ただ一応ラストバトルの相手であり、この戦いを経てフォスが少しだけ我を取り戻します。シンシャの存在はフォスにとっては特別だったんだろうなあと。

 

でも月人化したシンシャがフォスいなくても問題なさそうなのがほんとせつねぇ。救い無さすぎる。

 

あそこ「誰からも必要とされないフォスの虚しさ」をうまいこと表したシーンだと思います。人間にはないドライさの表現とも言えるけど、他でもないシンシャにあの台詞言わせるからこそね…。

 

ダイヤ

序盤にダイヤが「フォス人望無いのねぇ」と呟くのですが、これが終盤になっても効いてくるのマジでせつねぇ。

 

でもダイヤ自身はずっとフォスに優しくて、自身の目的もあるとは言えフォスに味方して月まで付いてきてくれたしぐう聖枠だと思います。

 

ボルツとの関係がモラハラ旦那に悩む嫁みたいだったので、ラストバトルでブチ切れて全力でボルツ割りに行ったとこスカッとしました(相討ちだったけど)。

 

ボルツ

えらそうなのであんまり好きになれんかったw

けど最終決戦で唐突に「戦うのやめてクラゲ観察してる」とか言い出すの面白かったです。この彼の変化は人間の人生みたいなリアルさがある…。

 

悪い人ではないというか、利己的な理由とはいえ孤独だったシンシャをグループの輪に引き入れてあげる等良いとこもあると思う。

 

仲間を連れて月に行ってしまったフォスを、事情も聞かず速攻で卑怯者扱いしたのはよくなかったかなーと。ダイヤちゃん連れてかれて彼なりに思うところあった可能性は大いにありそうだけど。

 

ユーク

月人化しても最後までフォスのこと心配して気にかけてくれたという点では好き。ただ心から寄り添うつもりはなさそうな感じがまたせつねぇ。(ユークに限らずほとんどの宝石がそうだけど)

 

やたら話し合いしたがる人で「腹黒そうな軍師ポジ」とか思っててごめんなさい。意外と裏が無かったというか平和主義なだけなんよねこの子。

 

フォスがもっとユークやジェードにいろいろ相談することができていればもう少しマシな方向に変えられたんじゃ…と言う気がしなくもないような。環境的に難しいか。

 

ジェード

ダイヤやユークに並び、たぶんこの人もぐう聖枠。

 

フォスに対してわりと好意的に見えたけどあまり印象に残らない人。…だと思っていたんですけど、話理解するにつれてこの子が一番私好みの性格してるかも。

 

フォスとの最終バトルはめちゃめちゃかっこよくて必見。 フォスに顔面割られながらも「お前のことをわかってやれなくてすまない」のシーンで「あっこいつ良い奴やな」と。地味ですけど良い人そう。

 

アンターク

フォスの最初の相方なのにさっさとあぼんするのであんまり出番がなかった人。

 

硬度が低いからアンタークを復活させられないとわかったあたりからフォスがさらに壊れていったんですよね…。せつねえ。

 

金剛先生のことマジで好きだったんですかね。宝石は人間の「骨」部分なので、恋愛感情とかはないと思うんですけどその割には執着強いというか。終盤カンゴームもそうですけど。

 

カンゴーム

エクメアにわからせられてしまった黒ギャル()。

推してはいけないキャラの筆頭。

フォスほどではないけど後半のキャラ変がひどいです。

 

フォスへの「いない仲間の為に今いる仲間を蔑ろにするな」は名言。よく言ってくれたと思いました。

 

まあその後ただのお花畑恋愛脳になってしまうんですけど。彼はゴーストから解放されて自由になれたんやからしゃーないと言い聞かせつつもモヤる。

 

ルチル

闇堕ち後からすげー怖かったw

気持ちはわからんでもないけどキャラ変した後がホラーすぎる。捕まって檻に入ってるフォスを間近で睨み付けてるシーンは夜中に読んだのもあってゾッとしました。

 

最期のシーンを見てもパパラチアへの執着は物凄いものだったんだろうなと。フォスも勝手にパパラチア連れていくなよ。そういうとこやぞと。

 

パパラチア

「私の手でパパラチア直したい」派のルチルと「ルチルを自分から解放して楽させてやりたい」派のパパラチア。

 

そんな微妙な双方の気持ちのすれ違いを、空気が読めないフォスに謎解釈されて月に連れていかれた人。

 

結果的に完全復活できたのでパパラチア自身は満足してしまう…と書くと、ルチルもまた報われなさすぎますねえ…。

 

それでもルチルに対する思いやりはあったからこそ、最後は自分の欠片をルチルに渡して共にいる道を選んだのかなーと。

 

金剛先生

最初人類に恨みを持つ人間か月人かそこら辺だと思いきやまさかの機械。

 

宝石達への親愛が芽生えたことで、彼らを消してしまうことになる祈りパワーが使えなくなったという不具合がなんとも美しい設定です。

 

でもこの人とエクメアがもうちょいうまく立ち回ってれば宝石達の犠牲は抑えられただろうと思います。不具合起こす程に宝石達が大事ならお前がもっと最前線出て戦えよと。

 

エクメア

月人のリーダー。嫌いじゃないけど普通に嫌らしいやつですよね。

 

善悪がわかりづらい物語ではありますが、誰に非があるかあえて言うならこの人でしょ。話を理解すればするほど彼が元凶ではと思わずにいられません。

 

少なくともフォスを心理的に利用し続けて結果的に孤独な神にしたという点で、フォス好きな人からしたら許せん存在だろうなと。

 

悠久の時を過ごすことに疲れてしまった月人を自分含めて金剛先生に消してほしいというのが彼の行動原理みたいですけど、月人全員がほんとにそう思ってたのか謎。

 

カンゴームとの関係はまあまあ気持ち悪いですけど、彼らの仲があったから月人と宝石の仲も近付いたところはあると思うのでまあ。

 

フォスも言ってたけど現状のまま暮らしていく道ではダメだったんですかね。自分達を消してくれる機械が動いてくれないから機械および宝石達に戦争仕掛けるあたり人間の「魂」表してんな〜〜〜って感じはしますけど。

 

流氷(金剛の兄機)

ストーリー最終盤にてフォスにようやくもたらされた救い。ラップ好きのイケイケロボット。

 

初登場は一応16話ってことでいいんですかね?その後89話でもちょっと言及されてますね。

 

太陽衝突時、フォスとお別れする時に涙を流してくれた唯一のキャラと言ってもいいのか。フォスのためだけに泣いてくれた存在、他にいたっけ…?(涙)

 

まあまあ利己的な理由で人類を滅亡させるきっかけ作ってるけど、この漫画を読んだ人ならきっと彼を憎めない。

 

まとめた

私も長年人間としてやってきた存在なんで、この物語というか宝石や月人たちの感覚を完全に理解することは難しいかもしれません。今回書いた内容も解釈違いけっこうありそう。

 

個人的にはエクメアが宝石側に金剛の正体とか月人の真の目的を早い段階で話していれば、違う結果になってたんじゃないかという気もします。なんでわざわざ争ってん。

 

もし私がこの物語の舞台に住んでいたなら一般の月人になりたいですけどね。何万年も人間っぽい感覚で好き勝手に暮らして、思う存分長生きしたら神様が無に送ってくれると。

 

パンピー月人一択でしょうよ。

月人はいったいそれの何が不満だったんや。ここら辺は不老不死にしかわからん感覚でしょうな。

 

ともかく何度も読み返したくなる中毒性がある漫画です。終盤はいつ読んでも悟り開けそうな気分になります。

 

 

 


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